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新しい分野の勉強法。概説書は2回読む。

概説書は2回読む

新しい分野の勉強を始めるときに、概説書の類から始めることが多い。いきなり専門書に入るなんてできない。

ここで1回目。まずは概説書を読む。 放送大学の教科書があれば優先して取り組む。全15回で参考文献リストもついていて、小テストによる簡単な理解の確認もできる。著者も一流の研究者ばかりだ

社会科学系であれば有斐閣アルマに存在することが多い。難度が示されているため、概説書なのに分からん!となることが少ない。

社会科学の中でも経済学は鉄板の教科書があるので、それを読んだら良いと思う。

専門に立ち入る

大まかな像が描けたら、少し専門の度合いを高める。 概説書で言及されていた文献を読む。自分が必要とする分野・興味がある分野を深めていく。この辺でキーワードが分かり始めると、Cinii Articlesなどを叩きだす。図書館の件名を引いて上位語を確認したりする。

専門は専門だけで成立することは少ないので周辺分野も勉強していく。

独学の場合、自分の理解度を確かめるのが中々難しいという問題がある。変な理解をしてしまっていることもあり、たまに恥ずかしい目にあう。

感情を意図的に動かす

専門的な勉強に限る話ではないが、難しいことを学ぶ時ほど意図して自分の感情を動かす。

単なる情報は記憶に定着しにくい。

自分が既に持っているものと関連付けられると記憶には定着しやすくなる。

感情というのもその一つの鎹だと思っていて、 同じ話を聞くときにも表情を動かさずに聞いているときと、 わかるわかると頷いたり、それ〇〇見落としてない?!とツッコミを入れたりしながら聞いているときだと後者の方が記憶に残る。対象実験をしたことはないが…。

悲しいことに世の中必ずしも面白い話ばかりではないので、意図してそういった感情を動かすことが必要だと思っている。

概説書に戻る

さて専門をひととおり学んだらで概説書に戻る。2回目。

専門で学んできた内容が、全体像のどこに位置付けられ、専門同士がどのように関係するのかが見えてくる。

例えるならば、レゴで家を作って屋根をはめるあの感じ。 勉強がうまくできていれば、スッときれいに入っていく感じがあり、その感じがないなら、おそらくどこかに理解の漏れがある。もしくは偏り。

この作業をすると、自分が何を知りたくてその勉強を始めたのか再確認しやすくてよい。

なので、概説書は2回読むと良いと思う。間違っても捨てないように。投資対効果は良いですよ。

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